思い立ったが吉日 会社の辞め方
2018年頃から退職代行サービスが流行しています。サービスを提供する側の企業も、非弁活動をしなければ参入障壁が低いため、近年退職代行サービスを提供する企業が増えています。深刻な事情を抱えた労働者が当サービスに頼り、第三者に仲介してもらうことで紛争が起こらずに退職できることは労働者にとって大きなメリットです。しかし、特に事情を抱えていない「ただ面倒だから」という理由でサービスを利用する方もいます。
実際に筆者は自身で退職の手続きをとり、友人の退職代行サービスの利用の話を聞いた経験から、円満退社のためには、極力「ご自身で退職の手続きをとった方が良い」と考えています。
今回の記事は2週間(有給休暇を含めれば1か月)で辞められた筆者が「できる限り円満かつ簡単に退職する方法」について解説します。
退職の手続きの手順
書類の準備
以下の書類をWordで作成しましょう。ネット上にテンプレートがあります。
- 退職届
- 同封する添え状
退職は「企業の人事権がある人」に「退職の意思」が伝わることで効力が発生しますので、より円満退社したい方は退職届の代わりに退職願でも問題ありません。しかし、より確実に退職の手続きを進めるなら退職届がおすすめです。
2者の違いは- 退職届:「退職します」と届ける(却下できない)
- 退職願:「退職したいです」と願い出る(却下できる)
会社に却下の余地を与えたくなければ退職届を選択しましょう。
作成が完了したら、印刷しましょう。
上司連絡
準備が完了したら、直属の上司に連絡しましょう。
- 今まで○○などお世話になりました。(感謝)
- 一身上の都合で、○日に退職させてください。(退職理由・退職日)
- 引継ぎをしっかりして、最後まで一生懸命勤めさせていただきます。(引継ぎの有無)
- 新しい環境でも頑張ります or しばらくお休みします。
ここで「いつ退職するのか」を明確に伝えることで、今後の手続きのスムーズさが変わります。
もし「引継ぎ資料が終わっていない」ことを理由に退職が延期されそうなら、早めに引継ぎ資料を作っておきましょう。書類の提出(2週間前)
会社に退職届を提出します。できれば会社に直接訪問し、社長や人事部に手渡ししたほうが挨拶もでき円満退社となります。
引継ぎ資料の作成
退職時に他の人に業務を引き継ぐ場合は引継ぎ資料を作成しましょう。
- どこにどのファイルがあるか
- 実施手順・独自ルールはあるか
- 今までどのような業務を実施してきたか
など簡単にまとめておきましょう。退職しても最終的に仕事は回っていきますので、あまり気負う必要はありません。
貸与物の返却
- 入室許可証
- 制服
- 名刺
- 貸与PC など
会社から貸与を受けているものは返却が必要です。郵送できるものか、直接返却が必要か確認しておきましょう。
そのほか、基本的に業務に関する書類はすべて処分することになります。健康保険証の郵送
すべての手続きが完了し、退職日になったら健康保険証の返却が必要です。
郵送しましょう。最後に
すべての手続きが完了したら会社から以下のものが届きます。
- 給与明細
- 源泉徴収票
- 離職票
離職票を受け取ったらハローワークへ行き、失業保険の給付手続きをしましょう。
想像していたより簡単ではありませんか?退職の手続きは精神的に削られるところがありますが、粛々と進めてしまいましょう。
読者の皆さんがより豊かな人生が送れることを祈っております。