税理士事務所へ転職!未経験でも簿記3級でできる?
未経験から税理士事務所・会計事務所への転職をしたいという方へ、結論から申し上げますと、できます!しかし、誰でもできるわけではありません。
筆者は税理士事務所への転職に成功し、「面接はここを気を付けるべき点」を税理士の先生に教えていただきました。
簿記3級の資格を持つ方や、会計補助、パートとして働きたい方、さらには育休復帰後のキャリアを模索している方にとって、税理士事務所はとても魅力的なお仕事です。
本記事では未経験で税理士事務所へ転職成功した筆者が、
- 転職前の準備
- 面接で気を付けること
についてお話します。
特に簿記3級の役割とその重要性について掘り下げてお話します。
※当記事では個人の税理士事務所・会計事務所を対象としています。大規模な税理士法人などは難易度が高いため、当てはまらないと考えています。お含みおきください。
未経験転職する前の準備
簿記3級を取得
まずは「日商簿記3級」を取得しましょう!
「簿記3級を取る」=「税理士事務所を受ける意欲がある」と捉えられます。反対に、履歴書の資格欄に簿記の資格がなく、経理の経験がなければ、そもそも書類選考に通りません。簿記3級は税理士さんにとって「ちゃんとやれば2週間くらいでとれる資格」ですので、最低限取っておきたいものです。
簿記3級の最短合格の方法についてはこちらを参考までに。
退職理由は明確にしておく
どの場合にもあてはまりますが、「退職理由」は誰が聞いても納得できる「前向き」なものにしておきましょう。
すぐに辞める人でないか、確認しています。
税理士事務所では各パートに担当の企業をつけて業務を行っていきます。担当がころころと変わっては、お客様も混乱しますし、引継ぎも大変です。「税理士事務所」という特殊なお仕事ということを踏まえて、「退職理由」ですぐに辞める人でないことをアピールする準備をしておきましょう。
面接で気を付けること
仕事内容への理解を示す
「未経験で税理士事務所へ転職」する際に、面接で必ず聞かれた質問があります。
税理士さんにとって、税理士補助は「税理士さんのお仕事の補助」をお任せするという立場のため、
- そもそも税理士の仕事を理解していますか?
- これからどんなお仕事をするか理解した上で面接にきていますか?
といったことを確認しておきたいのでしょう。
そもそも税理士事務所での仕事内容とは?
税理士さんのお仕事は
- 第一に「税法上正しい納税をするお手伝いをすること」
- その上で「節税対策をしたり、経営コンサルをすること」
です。
そして、税理士補助では確定申告や決算の資料の大元になる「日頃の仕訳業務」を行って「試算表」や「月次損益計算書」の作成などをしていきます。具体的には事務所の方針によりますが、- お客様の会計の監査業務
- お客様から資料を受け取り、会計ソフトへ入力する
が主な業務内容になります。
高齢のお客様の場合はレシートや通帳などを受け取って、一つ一つ仕訳を会計ソフトへ入力していきます。しかし、近年はお客様へ入力の教育をして、事務所としては仕訳が合っているかの確認(=監査)をすることが多いようです。事務所もなるべく仕事を減らして、早くお客様へ経営状況などの情報提供もできるためwin-winということですね。簿記3級のアピールは必要か?
結論から申し上げますと、必要ありません。
簿記3級はあって当たり前。簿記2級はアピールにならない
「転職前の準備」で「簿記3級を取得する」ことをお話しましたが、実際簿記3級はどれくらい重要なのでしょうか?
面接を数社受けた税理士さんによると
- そもそも会計の仕事に興味があるか
- 仕事が楽しいか、続けられそうか
を見ているそうです。
つまり、「仕事に活かせるスキルを持っているか」というよりは「そもそも仕事ができそうか」の判断基準になっているということですね。筆者は面接で「簿記2級を勉強中」とアピールしていましたが、税理士さんに
- 正直簿記2級を持ってない人の方が多いから、アピールされても...
といわれ、現在は勉強していません(笑)
取得するに越したことはありませんが、面接を受ける段階では「勉強中」ということにしておき、実務をしていくうえで必要になれば取得する、という流れで問題ないと思います。お客様についての理解を示す
小規模の税理士事務所の顧客は「中小企業」と「個人事業主」が主です。
皆さん、学校を卒業される際に「中小企業の社長になりたい!」と思って卒業されますか?多くの方は一般企業に就職する道を選ぶと思います。ここでお伝えしたいのは、「中小企業の社長様は(ある意味、一般企業で雇われることから外れた)少しクセのある方が多い」ということです。「税理士事務所なんだから何とかしてくれ」といった無茶ぶりをしてくる方もみえます。
そのような方とこれから対峙していく覚悟はあるか、といったことも面接で問われました。特に構える必要はありませんが、頭の片隅に置いておくと良いと思います。育休復帰でパートとして転職する場合
税理士事務で面接を受ける人のパターンは
- 税理士試験に合格するまでの間、試験勉強の時間も確保しながら実務経験したい
- とりあえずパートで時間に融通をきかせて働きたい
の2つです。
後者の場合、特にお子さんが見える主婦の方が多いです。子供に熱が出て、突発的に帰らないといけないなど、働き方に理解のある事務所か確認された方が良いでしょう。- まずは求人で「マザーズ求人」かチェックしましょう
- できれば面接で先輩社員の様子をうかがって、理解のある事務所か確認しましょう
これらの質問をしたことで落とされるような事務所様はそもそもご縁がなかったということで、切り替えていきましょう。あなたにあった職場が必ずあるはずです。
ちなみに筆者の事務所は退勤時間を毎日調整でき、休暇も取りやすいため、他のパートさんもお迎え担当の日など都合に合わせて勤務されています。
ですが、税理士事務所のお仕事は求人が時期によって少ないため、専門の求人サイトを利用されることをお勧めします。
筆者のおすすめサイトはこちら。
弁護士・公認会計士・税理士の求人・転職なら【MS-Japan】まとめ:未経験から税理士事務所へ転職の一歩
未経験から税理士事務所・会計事務所への転職に当たって、
- 資格の重要性
- 面接で準備していくこと
についてお話しました。
不安が大きいかもしれませんが、最後は人間性で勝負するしかありません。愛嬌良く元気に行きましょう。