aws
2023.11.12
2024.07.28
完全ガイド:AWS S3バケットポリシーでセキュリティを強化
Amazon S3は、オブジェクトストレージサービスとして幅広く利用されていますが、そのセキュリティは利用者の責任に大きくかかっています。特に、データにアクセスできるユーザーやサービスを正確に管理することが重要です。ここでS3バケットポリシーの出番です。このポリシーを利用することで、バケットに対する細かいアクセスコントロールを実施できます。今回はそんなバケットポリシーについて解説していきます。目次
S3バケットポリシーとは?
S3バケットポリシーは、JSON形式で書かれたアクセスポリシードキュメントです。これにより、次のような制御が可能になります:
- 特定のユーザーに対するアクセス権限の付与または拒否
- 特定のアクション(例:s3:GetObject、s3:PutObject)に対するアクセスコントロール
- バケットへのアクセスをIPアドレスに基づいて制限
- アクセス許可の有効期間の指定
バケットポリシーの例
以下に、特定のIAMユーザーからのみバケットへの読み取りアクセスを許可するポリシーの例を示します。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Effect": "Allow",
"Principal": {
"AWS": "arn:aws:iam::123456789012:user/YourIAMUserName"
},
"Action": "s3:GetObject",
"Resource": [
"arn:aws:s3:::example-bucket",
"arn:aws:s3:::example-bucket/*"
]
}
]
}
このポリシーの解説は以下の通りです:
- "Effect": "Allow": このポリシーが許可されるアクションを表します。
- "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:user/YourIAMUserName" }: このポリシーが適用されるIAMユーザーを指定します。123456789012はAWSアカウントIDで、YourIAMUserNameはIAMユーザー名に置き換えてください。
- "Action": ["s3:GetObject", "s3:ListBucket"]: 許可されるアクションを指定します。s3:GetObjectはバケット内のオブジェクトの読み取りを、s3:ListBucketはバケット内のオブジェクトのリストアップを許可します。
- "Resource": ["arn:aws:s3:::example-bucket", "arn:aws:s3:::example-bucket/*"]: このポリシーが適用されるリソース(バケットとバケット内のオブジェクト)を指定します。
バケットポリシーの設定方法
バケットポリシーは、AWS Management Consoleから直接、またはAWS CLIを使用して設定できます。AWS CLIでポリシーを設定するには、次のコマンドを実行します。
aws s3api put-bucket-policy --bucket example-bucket --policy file://policy.json
ここで、policy.jsonは上記のポリシーを含むファイルの名前です。
まとめ
AWS S3バケットポリシーは、セキュリティを強化し、データの不正アクセスを防ぐための強力なツールです。正しいポリシーを設定することで、ビジネスのデータを安全に保ちつつ、必要なユーザーにのみアクセスを許可することができます。